夏海で泳ごうと思うと東葛から相当遠くまで行かないと行けなかった小さい頃、友達は一人で水着を持って稲毛までよく行っていました。稲毛は、千葉市にあって東京湾で海水浴ができる行動範囲の場所という印象です。

今年はコロナで海水浴場は開かれないということでしたが、その前の季節に稲毛の街を歩きました。この辺は千葉街道(国道14号)が通っていて、明治時代の桃山式純和風の建物が見えます。日本勧業銀行本店として建てられたものが、移設されてきて現在、千葉トヨペット本社として使用されています。

ウォーキングは、室町時代初期に建立された千手寺と南蔵院が合併してできた千蔵院へと向かい、そちらから屋根の青い古民家が何件もある間を抜けて歩きます。先ほどの千葉トヨペット、民間航空発祥の地を見た後、千葉市ゆかりの家・稲毛に付きます。

歩いた当日は中へ入っての見学ができなかったのですが、ここは愛新覚羅溥傑の仮寓でした。ラストエンペラー溥儀の弟溥傑。日本へ留学し、侯爵家の嵯峨浩と結婚します。戦後、共産党による再教育、全国人民代表大会常務委員会委員を務めるなどし、日中友好の架け橋となります。

小高くなった道を上がり稲毛浅間神社に参拝します。一帯の敷地は松の根が丸出しで根上がっています。その中を抜け旧神谷伝兵衛稲毛別荘に付きます。

神谷バーでよく知られているおいしいお酒ですが、なんだか良くわからない、何のお酒だか分からない味の電気ブラン。。輸入したどこかのお酒でなく、これが日本で作られたということも想像できない気がします。浅草の神谷バーは明治13年、牛久シャトーが明治36年、旧神谷伝兵衛稲毛別荘は大正7年に建てられています。

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