平成31年6月度「朝の懇親会」議事録
日 時: 平成31年6月15日(日) 9:30〜11:30
場 所: 柏パレット3F
出席者: 大西、佐藤(正)、今田、山田、前中、川端(啓)、野口、山本(一)
小渕、西野、逸見、小林、吉道、高木、柳川、原、岩田、辻(和)、徳岡、今村、辻(久)阪口以上 22名
(敬称略、順不同)
司会 吉道氏
1.
開会の挨拶(徳吉道氏)
おはようございます。定刻となりましたので朝会を始めます。御指名ですので吉道が司会を行います。
本日の講演は、今年5月に天皇の退位・即位という催しでお召しになった御衣裳にまとわり「嵯峨天皇の愛した黄櫨染」という演題でお願いしていますので楽しみにしてください。
では、最初にいつものように各自順番に3分程度で近況報告をしていただきたいと思いますが、従来時間オーバーする方も見受けられましたので、今日は簡潔にまとめて予定時間内でお話ししていただきたいと思います。
2.近況報告
参加者順番に、東葛ゴルフコンペ他プレイベートゴルフ情報、最近行っている家庭菜園・花情報、近隣及び新潟酒造情報、気功の先生(校友)が発売されているお札紹介、新潟校友会員情報、家族の結婚話、大学野球やプロ野球観戦・試合終了後のフアン交友報告、近年起こりつつある物忘れや地域での趣味活動報告、県校友会活動状況・鉄道の安全を支えるボールベアリング情報、最近行った旅行(トルコ・北京・北欧など)の思い出・感想、高校の同窓生情報(吉田義雄。釜本邦茂)・同窓会旅行・野外気功情報、最近行っている室内ゲーム情報、女子大生がはまっているキャンパスノート・社員や株主に行っている斬新な質問情報、大病後の経過報告と今後の療養目標など、新たに起業した事業内容など、高い消費税を徴収している北欧国家における国民への詳細な税金使用報告・国民の意識、など様々な話題についての紹介、報告がなされた。
3.(吉道氏)
○ありがとうございました。では少し休憩を取り徳岡さんの講演に移りたいと思います。
4.講演
講演者: 徳岡文明氏(昭和53年理工学部土木卒)
演題: 嵯峨天皇の愛した黄櫨染
@ 黄櫨染とは
黄がかった茶色で、天皇が用いる御袍に染められる染色の色。
中国・唐の時代に、秦の始皇帝の子孫・秦氏より伝えられ、帝王の服色として太陽の色を象徴する赭黄(しゃおう)に倣ったものといわれる。
10世紀の「延喜式」によれば、山櫨の樹皮と蘇芳の芯材を使って染められたことがわかり、櫨染めはやや褐色がかった黄色に染まり、蘇芳はやや黒っぽい赤色に染まるため、仕上がりは鮮烈な日光の色というよりも深くて落ち着いた印象の黄褐色から赤褐色系になる。しかし、黄櫨染は、非常に難易度の高い染色で、熟練工であっても毎回同じ色を染めることは出来ず、安定して色を出すことは不可能とも言われている。また、黄櫨染は日光の下にあるときと灯火の下にあるときとで色調が変わる効果もある。
A 黄櫨染御袍とは
平安時代初期の嵯峨天皇は、弘仁11年(820年)に詔により朔日や聴政、
外国からの施設を受ける際や奉幣、節会に際して天皇の着用する服を「黄櫨染衣」と定めた。なお、同時に神事や冬季の諸陵奉幣には帛衣、元日の朝賀には袞冕十二章をきることとした。
黄櫨染の御袍が天皇の服となったことにより、黄櫨染は天皇以外には着用で
きない禁色となったと考えられている。
その後、現在まで継続して天皇の服として用いられているが、朝廷の儀式の変容等に伴い、時代により着用場面の多寡は様々であった。
現在最古の第105代後奈良天皇の御袍は、広隆寺に現存している。
B 黄櫨染使用作品
現在、黄櫨染は、ひな人形の衣装、扇子などとしてとして一般に販売されている。
C 京すずめ文化観光研究所
私が、今回の黄櫨染に出会うキッカケとなりましたのは、京すずめ文化観光研究所が今年5月12日に主催した「京都愛物語V」第一回京すずめ大学校講義(嵯峨天皇の愛した黄櫨染)が、嵐山祐斉亭で行われ、それに参加したことによります。
「京すずめ文化観光研究所」は、2001年〜2017年まで、暮らしの廻りの文化遺産を発掘し発信する活動、被災地支援行事、2回の「京都への恋文」の公募事業等を行ってきた「京すずめ学校」を更に発信力を強めるため、2018年に再スタートさせました。
「京すずめ文化観光研究所」は、日本人の精神の源流である大自然に感謝する文化や京都に愛着が湧き起こる活動をしています。
千年の知的遺産を生かした京都は、そこにいるだけで心が豊かになり、それがエネルギーに変わる町です。京都の教育の真髄である「見覚え、聞き覚え、見て覚え」といわれる人間力・知識も習得することができます。
「京すずめ文化観光研究所」は、「あなたの知らない京都」をご一緒に探っていくことを目的とした一般社団法人です。
D 嵐山祐斉亭
講座の行われた嵐山祐斉亭は、元料理旅館千草で、川端康成先生が「山の音」を執筆された部屋が残されており、現在は改修され、染色作家・奥田祐斉先生の工房兼自宅となっていて、世界各地より数多くの芸術家が集まっています。
このお屋敷に茶室のようなトイレを作られ、手洗いは水禽窟、照明は竹の筒、天井には番傘を逆さまにしたもの、便器は清水焼の絵付きトイレで山水と金魚の二つのブース、どれもお茶室のようなトイレです。
E 京都への恋文
京都を愛するあなたへ、京都が京都であり続ける為に、あなたの思いを聞かせてください
応募期間 2019年3月1日〜2019年8月31日(消印有効)
応募要領
京都を愛する方ならどなたでも応募可能
1作品につきはがき一枚分のスペースに、400字以内で文章、俳句、和歌、川柳、絵手紙、写真等の形式
作品はオリジナルなものに限る
使用言語は、日本語、英語のみ
応募宛先 〒600-8413
京都市下京区烏丸通仏光寺下ル大政所町680-1 第八長谷ビル2階
一般社団法人京すずめ文化観光研究所
参加費 作品1点につき794円
F
天皇陛下退位と新天皇即位に伴うビデー鑑賞
プロジェクターを使い、平成天皇退位と令和天皇即位の宮中行事ビデオ、
黄櫨染制作関連ビデオなど様々なビデオを流し判りやすく紹介していただいた。
○京都育ちで実家があり頻繁に帰られ、天皇陛下退位と新天皇即位に伴いお召しになられた黄櫨染御袍についての講座を受講され、禁色となり庶民が使用することができず知識不足な染色について判りやすく丁寧に紹介をしていただいたタイムリーな有意義な講演であった。
○今後の朝会について(大西ブロック長)
今後の朝会の予定は、7月の講師は西野さん「コケ栽培」、8月はフリートーキング後昼食会、9月の講師は森松さんですが、その後は未定ですので講師の応募をお待ちしています。
5.閉会の挨拶(吉道氏)
本日の懇談会はこれで終了します。
次回は、7月20日(土)に行います。多数の校友のご出席をお待ち申し上げます。
= 阪 口 記 =