恋のもつれによって頭に血が上り、発砲。
日本では銃刀法があるのですが、手元に
拳銃があったら、実際に起こってしまう
かもしれません。ミュージカル劇ですが、
銃を除いてもこんな経験をしそうになっ
たことが今までに、もしかして、ありま
すか？実際に起こった話を基に作られた
『シカゴ』です。かつてシカゴ・トリビ
ューン紙の記者だったモーリーン・
ダラス・ワトキンが発表した戯曲が原作
となります。
イリノイ州シカゴといえば１９２０年台の
禁酒法の時代、法を掻い潜りマフィアが
暗躍し、街ではジャズが鳴り響いていました。
歌に踊りが相まってそのようなストーリーが
展開していくのですが、日本人にとってみる
と、言葉の壁で食わず嫌いな方もかなりいる
ように感じられます。反対にニューヨークに
訪れた時には、見る予定に入れたいと、なん
だか半分煮え切らないような感情が日本人と
も思ったのですが、舞台の袖に日本語が映し
だされます。
東急シアターオーブはまだできてからそれ程、
月日がたってなく綺麗で、お客さんもかなり
いっぱいでした。初めての方でも踊りと歌
だけでも楽しめるのですが、話がよくわかっ
て楽しめるとすごくよいと思います。
ストーリー的に（公式パンフレットより）、
ある夜、スター志望の平凡な人妻ロキシー・
ハートが大きな事件を起こします。不倫相手
のフレッド・ケイスリーに向けて銃弾を放っ
たのです。お人好しの夫エイモスは愛する妻
をかばい、自分がフレッドを殺したのだと
証言。これで自分は無罪と、ほくそ笑んだの
もつかの間、不倫がエイモスにばれた
ロキシーは、結局留置場に送られてしまいます。
そこにいたのはボードビルスターのヴィルマ・
ケリー。彼女は、夫と自分の妹の不倫を知って
二人を殺害したのですが、女看守モモ・マートン
を通じて敏腕弁護士ビリー・フリンを雇い、
無罪を勝ち取ろうとしていました。
あまりこちらのブログにてストーリーの流れの
解説にページを割いてしまうと、まだシカゴを
一度も見ていない方をつまらなくさせてしまう
かもしれません。２００２年にメインキャスト
をレニー・ゼルウィガー、リチャード・ギア、
キャサリン・ゼタ＝ジョーンズで映画化されて
いるので、そちらも是非御覧ください。
私は、舞台の英語、歌の中の英語まで全部が
全部理解するまでは行かなくても、できるだけ
英語で聞きたいと思い、視線を舞台の方に持っ
て行きたいと思っていました。今回ミュージ
カル・シカゴは見るのは２回目であったので、
ストーリー的には、ちょっと馴染みがありま
した。
連続テレビ小説朝ドラ、マッサンのエリー役、
シャーロット・ケイト・フォックスのブロード
ウェイデビュー公演の凱旋の舞台となりました。
本国では、「毛皮を纏った美女」や
「殺人の匂い」、「レス・リエゾン・
デンジョラス」に出演しています。
「私が演じるロキシーは、他の方が演じるより
ちょっぴり、ふざけた感じの明るさが強いかも。
おかしなことが大好きな私自身の個性が反映され
ているので。」となんだかアメリカ人なのに、
影技も可愛らしさがあり、日本的なものも感じ
させたロキシー役であったと、私は思いました。
日本語に訳したセリフもところどころ発せられ、
そこはちょっとおかしいけれど、その所の空気で
大笑いしてよいのか、今のセリフを日本語客が
劇の流れから追えていて笑いが出るのかをちょ
っと考えていました。
ヴィルマ役を演じるアムラ＝フェイ・ライトと
シャーロットでアフタートークをしたのですが、
ライトさんは何年にも渡り役を演じていること
や、お客様が何度も見に来ていることなどを話し
ていました。毎回新鮮な驚きや発見があるそうです。
どんな慣れ親しんだ作品であっても、毎回の公演
を新鮮なものにしよう！という気持ちを忘れずに、
舞台に臨んでいるそうです。
