あなたは、なぜ「自分に似た人」を探すのか
宮城美幸
(講談社+α新書)
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本書では、「自分探し」から「共通性探し」へ、
心の価値観を共有できる仲間がほしいと思う
気持ちへ私たちはシフトしていて、それは人と
つながって、心情や気持ちを交換・交流させたい
と思う気持ちがあると述べています。
その背景には、確かな価値観や主義心情がない
ために自分らしさを追い求めますが、その自分が
何なのか本当はわからないということがあります。
ここ最近、少し前までの時代は、中心的価値
アイデンティティーがなく、周辺的場面の累積で
しか自分を確認できない彼らは、一層切実に、
「自分らしさの発見」や「自分探し」を追い求め
ることをメインテーマとしてきました。
自分なりの選択肢や個性を主張するよりも、同じ
本や映画を見て、「これ、面白いよね~」と周り
の友達と共感することのほうを重視し、そのほう
が楽しいと感じる人々が増えている、ということ
です。
→ヒットの流れも大きく変え始めています。
(物を購入する基準など)を本の後半部分で鏡衆
から述べています。
私の意見では、自分探しとは、他人とは違うある
意味では身勝手な自分を確立し、そこに凝り固ま
ってしまうことでは<なく>て、いい出会いをし
て、社会的なつながりの中で、自分自身に備わっ
ていなかった点を受け入れたり、お互いに人間と
してよりよく成長していくことだと思います。
もちろん自分と意気投合できたり、私のことを分
かってくれて、考えてくれていて、嬉しいと感じ
られたらと思います。それが現在の社会では、
派遣の扱いがただのコスト削減の様に感じられる
こと、集団の利益のため人をものか何かのように
扱う、というのが加速しているように感じられます。
現状では、給料が多くもらえない若者が、外国で
安く同じようなデザインで大量に生産された服や
均一ショップの商品を買い、同じ材料で同じように
できたメニューを食べたりと、その流れがデフレを
加速させてきたと思います(燃料費や原材料費、
株その他など上がっている物もあります)。
ただそれだけではなく、商品の価値をシフトさせた
り様々な段階を楽しんだり、それが広がってブーム
となったりもしています。
中間マーケターが新商品の宣伝など努力し新しい
ヒットを作り出している面は確かです。
女性ですと自分がスクリーン上で憧れる女優さん
が普段の暮らしで愛用するものを使ってみたいな
ど、人の魅力や影響力はもう少し強いというのが
感想です。