2014年2月アーカイブ

犬になった王子

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王子として国を豊かにすると考えたとき
真っ先に、権威のあるいい人、このお話
では山の神ですが、聞きに行き、頼みに
行けば解決するという始まりの様です。

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犬になった王子 チベットの民話
君島久子 文  後藤仁 絵
岩波書店
から発行の絵本です。
お話や一つ一つの絵は大人が見るのにも
よいと思いました。


、、でも一見、世間的に見て何でも知っ
ていて出来そうな人(ここでは山の神)でも、
実際のところチンコウ(裸麦)を持ってい
るのは、若者を犬にして食べてしまう蛇王。
現実の世界でも一見何でも知っている権威
者と見える人はイメージとは違い、実際の
肝心な所は分かっていなく、結局、怖い
現実から、自分で獲得してくるしかない
とも言えます。

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しかし何も、山の神は手を差し伸べてくれ
ないというわけではなく、これから何かし
ら訳に立つものをくれます。
口に入れる"風の玉"をわたすことと方向を
暗示したことですが、根本的にというか、
全てを導いてくれるということにはなりま
せん。基本的には自分が勇気を持ってやる
ということを示唆している様に感じました。

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だけれども、王子一人だけでも解決する、
やり遂げるとにはならなかった。また旅を
始める最初の段階で準備していたことでは
なく、旅に出てあちらこちら彷徨い、そこ
での出会いが運命を開くことがあると思い
ます。

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絵本ですが、大人になると色々と現実には
という制約を感じずにを得ないにしても、
結局、分からない現実ではあるので、勇気
の大切さを伝えています。
子供の時にこの"犬になった王子"を読んで
いたら、また小さい頃に両親に読み聞かせ
てもらったことはある・ないで、そのこと
を大人のある時に思い出せることがあるの
ではないでしょうか。

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教文館 子どもの本のみせナルニア国」(銀座)
後藤仁ギャラリートーク 
おおこしきょうこ絵本朗読会
(岩波書店創業100周年記念企画)
が行われました。
2014年3月2日(日)まで、こちらで出版記念の
絵本原画展が開催されています。

その後、
丸善丸の内本店 4階ギャラリーA」(東京駅すぐ)
後藤仁 絵本原画展
ー真実の美や心の豊かさを伝えたいー
(絵本出版・日本画画業30年記念)
2014年3月12日(水)~18(火)まで開催です。

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