浮き城を歩き買った足袋

羽生から秩父線に乗り行田市駅へと降ります。
駅からの道を歩きだして洋風な建物に十字路
の所へ来て至たのが、武蔵野銀行行田市店。
普通に雰囲気のある建物です。

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水で囲まれた忍城(おしじょう)。まだ距離が
あるところから白色のお城が見えます。お城
の敷地は現在市役所などのある地点も含め、
現在天守閣のある位置だけでなく、もう少し
広範囲に及んでいました。

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戊辰戦争の戦火を逃れた忍城でしたが、明治
六年の廃藩置県で忍藩がなくなった後、建物
は競売にかけられ、土塁の面影を残すのみで
した。

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忍城は1479年頃までには、成田氏によって築城
されたと記録されています。以後この地域を
成田氏は約100年統治します。

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1580年豊臣秀吉の小田原攻めの際、石田三成
による水攻めの攻撃を受けます。秀吉の高松城
の水攻めを模して三成も行ったようです。
地元の農民が反旗を翻せば、水を貯めた堤も
決壊させられるので、頭で考えた作戦如何
ではなく、人がどう思いどう動くのかという
ところが欠けていたのではないかと思います。

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小田原城が降伏した時点で、関東平野を中心
とした北条方のお城で、忍城だけが唯一
落城せずに残ります。北条が降伏した知らせ
を受けてから開城しました。

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関東平野の辺りはあまり高低差の起伏や天然
の要害がないので、城も陥れ安いと思います。
沼などの水の地の利を活かしたお城づくりは、
外堀や内堀で囲まれた天下統一後に造成され
たお城にも似ているかもしれません。

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映画、のぼうの城の舞台となり、野村萬斎
さんが主演しています。

その後は、関東に封じられた徳川家康の
持城になります。

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現在、本丸の位置は忍城址、鐘楼、行田市
郷土博物館になっており、御三階櫓には
博物館から登れます。展示は・古代の歴史・
忍城の城下町・足袋づくりの三つの特色を
四つのコーナーで紹介しています。

江戸時代から昭和の中頃の行田は、全国一
の足袋の生産地として栄えました。

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行田で足袋製造が盛んで発展した点に
ついては、綿栽培がさかんにな"青縞"と
呼ばれる小巾の綿布が特産で足袋に利用
できたことと、藍染が盛んであったこと
などだそうです。

1765年の道中案内には"忍のさし足袋
名産なり"とあり、天保年間(1830~1844)
行田町画図には27軒の足袋屋が記されていて、
この時期には足袋が行田の主要産業となって
いたことが分かります。

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市内には"足袋蔵"と呼ばれる足袋の商品倉庫
が約90棟あり、北と西側だけ蔵造りにした
"半蔵造り"の建物もあります。

・足袋蔵まちづくりミュージアム

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観光案内所兼まちづくり情報センターとなっ
ている2階建てのことらの土蔵は"旗印足袋"
"小町足袋"の栗原代八商店が日露戦争後の
不景気な時期に作らせたものです。

・足袋とくらしの博物館

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"力弥足袋"の牧野本店の店舗兼住宅です。
右側には2階建ての木造洋風の工場があり
ます。"My足袋造り体験"もできるそう
ですが、私が訪れた夕方の時間には既に
閉館で、横の愛宕神社に石段に座り休憩
しました。

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街歩きをすると見る処が点在していてます。
近くに日本一暑くて有名な熊谷の街があり、
行田はあまり繁華街という感じではないの
ですが、昔を忍びながら今のことを考えたり
できる時間でした。

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テレビドラマでも"陸王"が役所広司さん主演
で放送されました。行田が舞台となっています。
100年の歴史を持つ足袋製造会社"こはぜ屋"。
裸足感覚を取り入れたランニングシューズ、
世界一のシューズの開発を目指します。

・千代の松

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蓮華寺を左へ曲った先に、創作足袋(柄足袋)
千代の松があります。一つ一つ手作りした
ものを玄関先で見て購入することができます。

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足袋を脚に負担の掛かりにくい履物として、
健康のためにも意外といい感じもします。
スニーカーの内側やスリッパの代わりとし
ても履けますと言っていました。伝統的で
ポップな図柄が描かれた足袋はファッション
性もあって面白い履物です。私も一つ購入し、
和装を着るとき以外の場面でも履いていける
のですが、少々もったいない気はしているの
で、引き出しの中に仕舞ってあります。

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