色付く前の季節に渡った橋

毎夜11:45分ごろから十八回、
750年も続いて送り鐘を鳴らすのですが、
この日は少し遅めの昼食の後、
昼間の時間帯に東福寺を訪れました。

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東大寺の「東」と興福寺の「福」、どちらも
奈良の有名なお寺ですが、そこから
名前を取って付けられた、東福寺。
京都駅より南の方に位置します。

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京都の大仏も以前あって、調べてみると
大仏の片手だけ現在も本堂(仏殿)に
安置されています。明治14年の火事で
大仏は焼けてしまったということです
ので、大昔ではなくあったということ
の様です。

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駅から歩いてお寺の入り口へは偃月橋を
渡って来ましたが、その橋の上からこれ
から訪れる境内の方角への眺があって。
東福寺三名橋と呼ばれている、谷を橋で
結んでいて、時季が会えば紅葉で色づく
風景を眺められると想像はできました。

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私が訪れた時期は
秋深まる頃から少し前の季節。

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まだ卵を産んでしまわず、餌を採れる
ぎりぎりの頃だったと思います。

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東福寺は天皇より初めて国司号を贈られた
禅僧、聖一国師こと円爾弁円により開山
して、750年あまりの歴史があります。
開基は九条道家で、彼は鎌倉幕府4代将軍
藤原頼経の父にあたり、長女を後堀河天皇
の女御として入内させています。

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紅葉の紹介でホテルの部屋にあった持ち出し
不可のガイドブックには、塔頭である
光明院が紹介されていました(と思いました)。
私が行った時間には、観光の方、地元の方、
住んでいる方、どなたも現れず、プライベートで
こちらの庭を一人で独占して見ていられる
静かな時間でした。

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また東福寺には、枯山水で有名な八相の庭が
あります。方丈の四方がお庭に囲われて
います。現代的な禅のお庭として、重森三玲
より1939年に完成しました。鎌倉の質実剛健と、
現代の抽象的構成が取り入れられています。

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八相の庭と呼んでいますが、南庭を眺める
外国からの方に日本人も混じり、ゆっくりと
お尻を床につけて座っていました。
八相とは"蓬莱" "方丈" "瀛洲" "壷梁"、
"八海" "五山" "井田市松" "北斗七星"で
あり、釈迦の生涯の出来事の八相成道に
ちなんで命名されたものです。

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少し座ってお尻が痛くなったら、境内を橋を
渡りながら歩いて、写真を撮ったり、外国人
観光の撮影者の方も写る方に入れて撮って
あげたり。スマフォの方たちは自撮棒が
あるので大丈夫です、みたいな形でした。

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橋は上流から、"偃月橋" "通天橋" "臥雲橋"、
の三つの名前が付いています。

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渓谷の下の谷というと、その上の橋から
眺めはいいですし、見ている方からすると
すばらしいのひとことです。人生の橋を
3本架けられて、谷底にいるではなく、
渡っていって、上からみられるとその風景
もと思いますし、後から橋に名前も付く
かもしれません。

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